ランクセスの難燃剤
高性能リン系および臭素系難燃剤
1950年代~1960年代にプラスチックや合成繊維が開発され、市場に数多く出回るようになりました。これにより、私たちの生活にはより多くの可燃性物質と発火源が加わったといえます。これらの製品により、私たちの生活はより快適で機能的になりましたが、同時に火災のリスクも高まりました。そのリスク対策として、火災安全基準が定められました。この基準は、電気および電子機器、家具、断熱材、およびその他の多くの可燃性製品およびコンポーネント用製品向けに規定されました。そして、多くの製品に、この基準に準拠するための技術的および経済的なソリューションとして、難燃剤が使用されるようになりました。
「難燃剤」とは、防火・延焼の遅延及び防止に使用されるさまざまな物質を表しています。難燃剤は、発火を防止したり、延焼を遅らせたりするために、燃焼しやすい材料に組み込まれている化学物質です。つまり、難燃剤は火災の防止、または火災が発生した場合は延焼を遅らせ、熱の放出、煙の形成、および有毒な消火剤を減少させます。火災発生の際に最も重要なことは、安全に脱出するための時間を確保することです。これは、負傷の度合いだけでなく、生死を左右することにもなるのです。
このグラフは、一般的な家庭で難燃性製品を使用した場合、フラッシュオーバー(爆発的に延焼する火災現象)までの時間が大幅に延長される可能性があることを示しています。これにより、居住者は火災を発見してから、周囲に警告し、消防隊に電話して建物から避難する重要な時間を得ることができます [1]。
逆に、米国では、家具の防火基準が変更されたため、過去数年間で致死率が上昇傾向にあります[2]。
これらの統計と難燃剤の使用には強い相関関係があります。
[1]https://www.usfa.fema.gov/data/statistics/#tab-1
[2]Kacew et al., 2021 Risks and Benefits associated with the use of BFRs
最近の研究[3]では、難燃剤がフラッシュオーバー(爆発的に延焼する火災現象)までの時間を遅らせ、煙の発生を減少させることが証明されています。
[3]Blais, M.S., Carpenter, K. & Fernandez, K., Comparative Room Burn Study of Furnished Rooms from the United Kingdom, France and the United States Fire Technol (2019). https://doi.org/10.1007/s10694-019-00888-8
難燃剤は、他のすべての化学物質と同様に、関連するすべての法律に準拠し、人や環境に害を及ぼさないことを確認するため、製品ライフサイクル全体で広範な試験と安全性評価を受ける必要があります。
人々の健康か、あるいは環境保護か、防火か環境保護かなどという選択を迫られるべきではないと考えています – 健康も安全も環境保護も私たちの権利であり、守るべきものです。ランクセスの製品は、難燃性能と環境の持続可能性両方に対して最高水準を追及しています。
輸送や運搬は現代社会において重要な役割を果たしています。 輸送の種類が異なれば、火災のリスクも異なり、火災のシナリオも異なります。 したがって、さまざまな火災シナリオを反映した、さまざまな異なる火災基準が設定されています。 輸送用車両に使用される素材の種類や最終用途に応じて、さまざまな種類の難燃剤が使用されています。
Technical Data Sheets |
Levagard TP LXS 51114 |
Disflamoll DPK |
Disflamoll 51092 |
Uniplex FRP 64 |
PDBS-80 |
BC-52 |
BC-58 |
ランクセスには、難燃剤の安全で効果的な使用促進における長い歴史があります。 私たちは、現代社会における防火の価値を強く感じ、社会に役立つ防火基準の改善を目指す組織を支援しています。難燃性製品の使用に関して生じる質問に対処するために、政府関係者、規制当局、一般市民、およびその他の利害関係者に科学に基づいた最良の事実をご提供できるよう努めております。
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